『観念』

 着衣の上に浮上する頭部ならぬリンゴ(果実)。

 その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることが分かったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。(略)
「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るものとなった」(『創世記』より)

 
 着衣の礼節、野生では生きられない社会。全てを支配する頭部の中にある脳の仕組みは単に『観念』そのものなのだろうか。わたし達は疑いつつ肯定の中で暮らしている。

 写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより