明日はつくづく分からない。昨日バス停で出会った方は杖を付き不自由な様子なので「膝が悪いんですか」と尋ねると「いいえ、腿が痛いんです」という。

「わたしも膝の痛みで手術しました、両膝とも金属が入っています」
「そうですか、わたしは金属が入れられない体質なのでシリコンが入っています。そこの歩道で撥ねられたんです。運転者はスマホを見ていたって・・・。虫歯がなかった歯も今は入れ歯になりました」

 七十才だという彼女、「美容学校に務めており、定年は八十ですからまだ働いています」という。瞳の大きい可愛らしい容貌の方・・・無念だったと思う。
 「親の介護の最中でしたから無我夢中でした。気づいたら、へとへとです」と笑った。

 わたしも親の介護で二人を見送った後の人生、膝人工関節置換手術・・・何とか生きているけれど、明日は何があるか分からない。災難は突然・・・やって来る。去来する虚しさ、風のように消える日まで生きねばならない!