どんな意気地なしでも死ぬときは一人で逝くしかない。
それを思えば、その道を思えば、自分は自分らしく自分として生きる道を模索するしかない。
貫けず無念な境地に陥ることもあるやもしれない。《絶対の満足》などありえないが《妥協》の温存を以って《これでいい》と決着をつける、その覚悟を日々新たに胸に刻んでいる。
だらしなく揺れ動くわたしに覚悟など笑止、誰も気にしていない。むしろこのゆるい感覚で無事老婆に域にまで生き延びていること自体喜ばしいと享受せねばならない。
わたしは今どこにいるのだろう。与えられた寿命という時空に問う。答えは無窮の空に消え返ってくることはない。
一人で逝く道は即ち、人との別れであり現世との境界を飛び越えることであるが、凶悪なまでに無防備に死に到る戦禍の人の無念を思うと冷静ではいられない。
宿命は尊厳を以って受け入れ迎えられるものと信じたい。
白露や死んでいく日も帯しめて(三橋鷹女)
何時の日かお迎えが来てもこの母を可哀そうだなどと泣かないでください、そして忘れてください。