古い衣類などが店先(舗道)に吊るしてある、横眼で見ていいなと思っても大抵は素通り。ところがモスリンの色華やかな着物、裾が長いので丸めて吊るしてある、ざっくりした展示。
all百円!…手に取って、またお前の病気が始まったと言わんばかりの夫の目を思うまでもなく、丸一日以上の作業も負担ではある。
一度は通り過ぎたものの惹かれて戻り購入。ワクワクするような楽しい病院帰り(?)帰るや否やすぐに解き始める、いつ終わるとも知れない時間を要する作業。
縫い目の美しさ、縫製者の心遣い吐息が見えてくるに従ってもう夢中。時代物の布地への郷愁、ワクワク、ドキドキが止まらない。
そうして、手洗い、アイロンの工程も苦にならないどころか楽しくてたまらない。
「どうするんだそんなもの」と夫。
「・・・」
リメイクに到らないことの方が多いこれら古い生地は死蔵の憂き目。
でもいつか誰かが、いつか誰かのために捨てる寸前の生地を取っておく。という微かな希望。
ときめきは止まらないけれど、疲労困憊に気づくころには棚に収納。段ボールの中にも・・・(どうする!)
どうすると思われるようなことばかりに時間を費やしているかもしれないわたし、(どうする?)いいの、わたしが好きでやっていることだから、構わないで頂戴!