横須賀市の大滝町、「生まれて100年」と書いた垂れ幕を見て驚いた。子供のころ買い物に親しんだ町は出来立てほやほやの町(埋立地)だったなんて!

 三笠通りのおもちゃ屋さんは憧れだったし、生地・仕立ての洋裁店は入口と真ん中あたりの二店舗があり子供心に沢山の色どり、華やかさに眩暈がするほど浮き立ったのを覚えている。
 八百屋さんの高級フルーツの香り。今はちょっとしたグレードは外され、通り全体が庶民的になっている。

 何よりも《さいか屋》が・・・。
 わたしは友達と《さいか屋》へ「エレベーターっていうもんに乗ってみようよ」と誘い合って出かけたのを覚えている。ただ、エレベーターガールのお姉さんがいて何度もはしゃいで乗るなんてことは出来なかった。
 街には子供心をくすぐる新奇なものがいっぱいあった。新規開店の宣伝をする《チンドン屋さん》など・・・。

 何年か前、チンドン屋さんを大通りで見かけたのでついて歩いていたら同行の士が居て、手に持っていたビールをわたしに差し出した。(まさかね)どこの国の人だったろう、若い金髪のお兄さんは、わたしが退いた後もずっと付いていったようである。

 何もかも懐かしい町、妹と分け合って食べたラーメン、中華飯店で母が一等を引き抜き、後日父が一斗樽の醬油を自転車で持ち帰ったときは嬉しいというより恥ずかしかったのを覚えている。

 100年、埋め立ての新しい町だったなんて、76才になって初めて知った事実!