
『光の帝国』
青空と街の夜景、大いなる矛盾の提示。
有るはずがない景色、物理界では問えない問題も精神界では答えを予兆することが可能である。
帝国、皇帝の統治する国家。統治されている街の光景は真昼の光のなかで人口の灯り(電気)が淋しくほの暗く点灯するのみである。
天然の下の拘束され慣らされた日常の明度彩度は言うに及ばない暗さである。外へ出歩くことも困難な精神の呪縛、息を潜ませる衆の実態。国全体の大きな組織下の不満や苦情。それらは聞こえないほどの重圧で圧し殺されている。すなわち暗黒である。
写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより