
『即自的イメージ』
後代の付いた皿の上にケーキ、本物ではなく額縁に納められた描かれたケーキの絵がさらにガラスケースに収まっているという図。
イメージとは心象である、にもかかわらず既にイメージを固定化し二次元に三次元的物体(ケーキ)を模写した図を額縁に納めている。
ガラスケースまで被せて見せているのは、強調、誇示、断定だろうか。イメージを肯定し、その肯定を重ねて強調する。
しかし、どこまで行っても模写(イメージの固定化)であり対象(本体)ではあり得ない。
AがAと対峙する場合は即、答えである。しかしA’はAにはなり得ず、段階的イメージに留まり、矛盾が埋められることは無い。A≠Aでないことがイメージそのものである。
写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより