『会話術』Amour

 細い月、深夜なのか真昼なのかは判別しにくい(複合空間?)
 二十六日くらいの月の南中は真昼だし、本来見えない。

 水面に浮く水鳥は番と思われるが対面というよりは同じ方向に目を向けている。
 建屋は白く輝いているが、森の様子は薄暗く漆黒でさえある。

 昼と夜の複合画面。
 そこにAmourの文字が刻まれている。
 愛の表裏。真実の愛の希薄、有ると思えば有り、無いと思えば無い不確かさである。

 写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより