『星座』

 この作品のどこに星座があるのだろう。
 地平線の手前には巨木とそれを被う例の一葉がある。
 雲に覆われた空(宙)、上空には天幕が貼られている。その天幕には葉(オリーブ)と鳥(鳩)が象徴のように臨んで在る。

 ノアの箱舟にみる「そのくちばしには、オリブの若葉があった」ということかもしれない。(創世記」より

 地平線からの光彩は朝か夕のものであるのに、樹の影は右の方に長く引いている、にもかかわらず背後の一葉の樹には影がない。
 矛盾、嘘、作り話・・・『星座』は人類の思い込みにすぎないが世界中に流布し、人々の心を席巻、約束事のようにさえなっている。

 世界は人類の思い込みで成り立っているかもしれない。マグリットの眼差しであり見解である。

 写真は『ReneMagritte』展覧会カタログ