『凌辱』

 凌辱、人を侮り恥をかかせること、女性を力づくで犯すこととある。

 確かに女性のヌード(裸身)をさらすこと自体恥ずかしいのにそれを顔に見立てているのは屈辱以外の何物でもない。
 目は乳房であり口は陰部である。

 正視に堪えない暴挙、不当な画面は何を意味しているのだろう。
 最悪であるが、匿名であり誰という指定はなく、女性全体、性に対する不敵な挑発に応えるすべがない。あたかも汚らわしいものというイメージであり愛撫の対象ではない。
 本来、女体は神秘であり恵みであり、創造(存在)の原初である。女神としての君臨を打ち砕く憤懣。蔑みは許されうるものでは断じてない。

《触れるものなら触ってごらんなさい》という女性としての反撃。作家は男性だが女性の側からのメッセージかもしれない。
 人を侮り恥をかかせ、力づくで犯すことを当然とした男性側に対する激怒の画である。静かなる戦意である。

 写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより