『永遠の明証』

 女体、裸婦である。直立した身体を5部に分けそれぞれフレームに入れ直立した身体そのままに縦列して掲げている。

 永遠の明証とタイトルしている。
 美しい裸婦図というのではない。美しいかもしれないが刻まれた人体は部位であり精神を剥奪されている。
 死んでいないが生きてもいない。実際に切り刻んだわけではないので残酷という表現も当たらないが遠くもない。
 160.7×29.2という作品の大きさは等身大かもしれない。

 この奇妙な作品からのメッセージを鑑賞者はどう受け取ればいいのだろう。
 実体を想起させるが決して実態ではない。にもかかわらず、刻まれフレームに入れられ人体図のように並べてものは実態を想起させるという矛盾。

 人は積み重ねたデータを確信をもって再起動させる。
《これは女体である》とバラバラであるにもかかわらず認識を可能にするという脳の働きへの証明である。生きてある限り、自分の中のデータは《永遠》に働き続け、観念は疑念の余地を与えず自立する。

 写真は『ReneMagritte』展覧会カタログより