鈴木隆夫先生の講座
三回の講座で何とか全体把握が可能なように教示してくださった授業。時代背景、人物相関図、建屋(六条院)の図など時間いっぱい熱の入った講義。源氏をはじめとする人たちが立ち上がり動き出す・・・今と変わらない人情の機微、変っているのは労働や生活の心配がない優雅な日常だったこと。ゆえに心理劇のようなシンプルさで物語の時空に入り込めるのかもしれない。
非現実かつ優雅な日常は現実の過酷を忘れさせるドラマ。にもかかわらず、現今の恋愛事情と変わらないスキャンダラスな想像をかき立てる愉快。
なるほど時代を経ても色あせない魅力があり、各時代(とくに平和が続いた江戸時代)に読み継がれたことも肯ける。
鈴木先生、母校の先生だったんですね、もっと勉強しておけばよかったと残念なわたしでした。
ありがとうございました。