ヴェルク横須賀での講演の帰路、「あんたそんな地味な格好じゃだめよ」と声を掛けられた。見ると飾り立てている彼女。
「お腹が空いたから何か食べていくわ」と。
一緒に歩いていると近所のDさんが。三年くらい逢わないのでどうしているか気にしていたところでバッタリの奇遇。傍らで息子と同級のお兄ちゃんがしゃがみ込んでいる。
「立っていられないのよ」と言い、病院帰りだという。(バス停はもう少し先だけど)と指さすと、「タクシーで帰るわ」と笑った。
バスに乗ると今度はTさん、降りて分かれ道で手を振ると、お屋敷の奥さんが道路の草むしりをしている。借家や駐車場を借りている人たち、門番のような家もあるのになぜ? とは聞かず世間話。素手で草取りをしているのを見て「黴菌が入るわ」と言うと、「田舎もんだから」と笑った。
「田舎ったって良いお家でしょ」と言うと照れ臭そうに「そうね」と微笑んだ。息子さんがビニール袋をもって駆けて来た由。
ほとんど家に閉じ籠っているわたし、もっと外に出なくちゃと思うことしきり。
外出と言ったら病院が合言葉の年齢、なかなかままならない。