
『色彩の変化』
色彩…フレームの中のブルー(青)以外はモノトーン(単色)である。
色彩と言えば自然界において彩度・明度の異なるあらゆる色調を指すが、あらゆる(数多)がなく、変化というにも判断しかねる。
枕があるが、夢(夢想)の領域を指している?
フレームの背後の白黒の模様はどこまで持続可能な拡がりを持つ(永遠)ことを示唆している。
変形のフレームは固定を怪しまれる(浮上)描き方であり、画面は二つに分かれている。
一方には何かの衝撃による泡煙(もっと巨きな事件ともいえる爆発かもしれない)が青(宙・海)から現出している。
もう一方は黒い(暗黒)色面であり、始まりなのか終末なのかは判らない。
世界(存在)の変化(傾向)である。
始まりと終わりを展開すべく非現実(夢想)を端的に暗示し、存在の時空を隠蔽した作品である。
写真は『Rene Magritte』展覧会カタログより