抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり

 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり(抱居子供置足生落葉道駆行也)はホウ・キョ・シ・キョウ・チ・ソク・ショウ・ラク・ヨウ・トウ・ク・コウ・ヤと読んで、朋、去、死、恐、知、惻、焦、落、様、悼、懼、考、也。
☆朋(仲間)が去る。
 死は恐ろしいと知(心に感じる)。
 惻(悲しみ)の焦(いらだち)は落(物寂しい)。
 様(ありさま)は悼(死を悲しみ)懼(恐れる)考(思い)也。

 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり(抱居子供置足生落葉道駆行也)はホウ・キョ・シ・キョウ・チ・ソク・ショウ・ラク・ヨウ・トウ・ク・アン・ヤと読んで、法、挙、施、況、質、即、章、絡、拗、問う、案、也。
☆法(やり方)を挙(企て)施(行き渡らせる)況(ありさま)の質(内容)は即ち章の絡(すじみち)を拗(ねじ曲げて)問う句(言葉)の案(考え)也。

 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり(抱居子供置足生落葉道駆行也)はホウ・キョ・シ・キョウ・チ・ソク・ショウ・ラク・ヨウ・トウ・ク・コウ・ヤと読んで、泡、虚、視、竟、到、促、制、落、様、童、苦、行、耶。
☆泡は虚しい。
 竟(終)に到(いたること)を促(急き立てる)制(定め)で落ちる。
 様(有様)を童(子供)は苦(にがにがしく思う)行い耶。(シャボン玉)

 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり(抱居子供置足生落葉道駆行也)はホウ・キョ・シ・キョウ・チ・ソク・ショウ・ラク・ヨウ・トウ・ク・コウ・ヤと読んで、方、拠、詩、興、知、即、生、絡、様、如何、工、考、也。
☆方(やり方)の拠(より所)は詩興(詩を作りたくなる気持ち)を知(感じること)である。
 即(すぐに)生まれる絡(すじみち)の様(ありさま)を如何(いかに)工(こしらえるか)を考える也。

 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり(抱居子供置足生落葉道駆行也)はホウ・キョ・シ・キョウ・チ・ソク・ショウ・ラク・ヨウ・トウ・ク・コウ・ヤと読んで、峰、虚、子、教、質、即、製、絡、要、動、句、考、也。
☆峰(高い山)である虚子(高浜虚子)の教える質(内容)は即製(その場で作ること)で絡(結びつけること)が要(重要)である。
 動いて句を考える也。

※抱いていた子供を下ろせば何のことなく勢いよく落葉の道を駆けていく。