『オーステルリッツの喧嘩』

 ナポレオンがウィーンを占領、大勝したアウステルリッツの戦いを喧嘩と揶揄している。

 作品はミニチュアの窓:木とガラスに油彩、ガラスがあることを記した印としてのペンキである。
 戦争の愚かしさをミニチュアの窓で表明。
 国土の境界を窓で現わし、境界の虚しさを嗤っている。ペンキで描いた印、そんな領土の境界のために数多の犠牲者を生んだ戦争(喧嘩)、謹んで哀悼の意を表した墓碑にも思える作品である。

 写真は『DUCHAMP』TASCHENより