
まったくの偶然、意図せぬ結果の糸の線描。そのカーブにそって薄板に移し削ったものを道具と称し原基と名付けた。
変化しやすいというのではなく再び同じ線描にならない線描を原基としたのである。もし叶う形態に合致するものが有るとしたら奇跡であるほかない。
強いて言うなら『三つの停止奇跡』である。
世界に決して二つとしてない物の奇跡をきちっと測り製作された優れた年代物の箱に収めたものである。
世界の初め、何の因子が在っただろうかと。そこに照準を合わせた『三つの停止原基』であり、神の領域に属する『三つの停止原基』である。
写真は『DUCHAMP』TASCHENより