
チョコレート粉砕機という実用的な機械を模して描かれた『チョコレート粉砕機』、以て非なるものに仕立てている。
少し見れば力学的に奇妙なことはすぐ気づく、あえて現実には決して通用しないものを描いたのである。
おかしいか?
堂々たる提言である。見かけの正当性はあくまでも見かけであり、疑惑を凌駕する。首をかしげる、作品の背後で笑う人がいる謀、是でも非でもなくただ存在を図式化している。
この心理作用は鑑賞者に対する侮辱だろうか、否、生産性のない物(不具合のあるもの)の主張である。
《あるがまま》のどこがおかしいか? 作者は問うている。そして闘いを挑んでさえいるのである。
写真は『DUCHAMP』TASCHENより