『ローズ・セラヴィよ、何故くしゃみをしない?』

 鳥かごの中の角砂糖型の大理石(並べて同じもの)の中に異様とも思えるイカの甲がある。異物、仲間外れの選別。一緒に括ることの不自然さに首を傾げる。
 しかしその事で内部(あるいは外部)の温度に変化があるわけではない。在るがままにそこ(鳥かご)にあるだけである。鳥かごは世界に開かれており、世界の中の鳥かごである。

 ローズ・セラヴィ、わたしの中のあなたは生理的本能を何故現わさないのか?と。
 わたしはわたしでありたいという叫びである。

 写真は『DUCHAMP』TASCHENより