LIVRE OBJET No.10

 本・物体・・・物事の根源という意だろうか。
 フレームのある平面、ねじ止め、無色(黒)これは下図に示されたもののカバーではない。似ているが大きさにずれがある。
 何かの内部、太い鋼線、動力のためのコイルだろうか、しかしどこにもつながっていない。材質は鋼であるが、使用目的の発露が見つからない。ただ切れ切れの物体はフレームに穴があることからどこかに接続(接着)されるものであるらしい。
 人間の営為、叡智による造作物であることは確かであるが連鎖し機能を証明する手掛かりがない。

 放置された用途不明の物体の提示は鑑賞者を困惑させ、謎は謎のまま捨て置かれる。発展の中の部品、置き去りにされた意味不明、不穏は隠せない。

 写真は若林奮『飛葉と振動』展・図録より