日の出、日没Ⅰ(グラマンTBFを見た)

 グラマン社の戦闘機である、火力、防弾性、航続距離…ゼロ戦「無的神話」の崩壊。
 破壊力、この凶器たる戦闘機を俯瞰している。つまり地中に埋没、墓標と化した図である。脅威の戦闘力を剥ぎ取りその形を地中に埋めた作家の意思。

 戦闘という歴史上の悲劇汚点を葬る。欲望の果ての残骸は空を切っていった飛行の時空を温存記憶するものである。

 写真は若林奮『飛葉と振動』展・図録より