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 少女の口から出るものと蝉の口から出るものが繋がっている、空気と思える実体のないものを形に置き換えている。関連・・・。

 見えない空気は世界全体を包んでいる。個と個を結ぶというより地球上の生物(存在)は総て空気により関連付けられている。
 空気に形はないが、物と物の間に介在し、つねに存在している自在な形態を持つ地球を囲む層である。

 この作品においてことさら固体化した空気はどんな意味を持つのか。交感、異なる生物間の共存は一見隔絶された関係に見えるが見えない放射は、相対する関係に生じることは必至なのかもしれない。

 見えないことへの挑戦であり、見ること、存在することへの問いかけを見えないものを通して見ることを誘導している。明らかに存在することへの関係性の洞察である。

 写真は若林奮『飛葉と振動』展・図録より