残り元素

 残り元素とはどういう意味だろう。物質を化学的に分解して得られる最小の要素を元素というが、(残り)という表現は聞いたことがない。

 骨組みの上に対象物があるということは空に浮いているのか、水上なのか・・・。
 手足をもがれた人間の背後には戦艦のようなものが緊迫している。《死》である。死の直前、生(生命)は無きに等しい状況であり、最後の一撃は見ての通り。

 残り元素とは最後の一呼吸、要素(プラスの要因)の酷薄(むごさ)、危機の肉迫、あるいは《世界の終わり》をも暗示しているのではないか。

 写真は若林奮『飛葉と振動』展・図録より