仲間、ラジオ体操仲間である。
公営墓地の一角で催されるこの運動、既に五年以上は経過している。
一度も休まず、それどころか上の噴水広場まで歩くことを日課としているSさん、近頃不調を訴え、休んでいる。
「痩せちゃってよぉ」と、激減した体重を嘆いたいたけれど、それでも姿を見せていたのに・・・。
「病院でいろいろ検査したけど何でもないって言うんだ」と淋しそうに語り、至近距離の家なのに車に乗って表れた。その後休みが続いている。
ある日、「今日はいなかったよ」と、Hさんが言うのを聞き、どいう意味か聞くと(ラジオ体操の時刻には門のあたりで椅子に腰かけている)という。
早速尋ねると、門の傍らで足を台座に乗せて椅子に座っている。傍らには杖が。
「十月になったら行けるかもしれない、早く治さなきゃ」と笑った。「歯も痛くて仕方ないんだ」とポツリ。
80才越えのSさん、まだまだ大丈夫だよ。
少し寄り道になるけど、「また来るからね」と手を振った。淋しい限りである。