イカロスの羽根冬帽に挿したきは

 イカロスの羽根、蝋ろう付けの翼であまりにも高く飛んだため太陽の熱で蝋がとけ海中に落ちて死ぬというもの。
 
 怖いくらいの運の良さ、真の実力以上の評価を受けてはいまいか。自分はどこまでも飛翔できるような高揚感を抱いているが、落ちる時は加速がかかり一瞬かもしれない。
 能力の過大評価が聞こえる、動かされてはなるまいぞ!

 否、そんな呑気な有頂天は御笑い種である。冬帽…厳しく冷たい世間の評価をこそ重く受け止めているわたくし。イカロスの羽根で飛翔できるものならこの膠着、沈んだわたしの冬帽に挿してもみたい。