木犀や同棲二年目の畳
木犀は秋になると花を咲かせ芳しい香りを周囲に満たす。風にのる香り、でも、その実態(花)はごく控えめである。
再び木犀の香りに出会う季節の到来、同棲を始めて二年目の秋。木犀は蘇り新しい花を咲かせている。
女房と畳はなどという・・・新しく入居した部屋の畳は多分、張替が済みイグサの香りがしたに違いない。二年目の畳は未だ新しいともいえるし、既に丸一年の経年劣化を果たしているともいえる。
(まだ)と(もう)の時空が重なる。
二年目の畳には未だという新鮮さと既にという経過を二重にはらんでいる、季節は秋である。
この同棲の今は語られていない。若い二人の日常の危うさ、否、木犀の穏やかな香りにこそ満たされた日々があり、すでに二年目を迎えたことの少なからずの驚きと充実感がある。