いまは言ふまじ秋あかつきを列なす鳥
どこへ帰るのだろう、列をなして鳥が飛んでいく。
暑い夏を過ごして再び南国へ向かう生命体の群れが秋あかつきの中に消えていく。
秋の憂い、終盤の戸惑いは、あの燃えるような暁を遠く眺めるばかり…わたしに目指す再生はない。なのに、夏の名残はまだ消えず疼いている。
明日に向かう心のざわめきは泡だつこともなくひっそり潜んだまま・・・未練だろうか。笑止、いまは言うまじ、黙して語らずとも《あかつきを列なす鳥》のような鮮明な、けれど寂寥感漂う景色はこのわたしの胸中に酷似している。
秋には秋の陽がまた昇る。