《絵を描く》ということ は対象を写す、あるいは対象を個人的解釈を持って具象化することである。
正確さは描写力によるが、精神的解釈の有無で表現されたものはそれぞれの世界観を持つ。
絵を描く、対象を写すことに拘り続けた結果、技術的な稚拙さによって何時までも完成を見ることはなく、破棄の連続である。対象は見えるものだという確信の薄らぎにたどり着くまで長い時間を要したわたし。
見えることの重大な意味は、必ずしも正確な形態を持たない。
空間認識は色・形に因るが、現実に見える風景に倣って、自己自身の抽象的な風景があることは頭で理解できても実際には遠い景色だった。
未熟、下手、稚拙だから抽象に走ることへの抵抗。長いことわたしを縛った観念的思考。
解放への扉は、自分自身への開放だったかもしれない。
解放されるべく《色面の力》に問いかけている。(まだ間に合うだろうか・・・わたし自身への挑戦)