恨みつらみ・憎しみを身のうちに抱えていると、そのエネルギーを抑えるためには、身体を硬くする必要があります。
身体が緩んでいると、恨みのエネルギーが身体から流れ出して、暴走してしまうかもしれないから。
とにかく、よろいのように身をかためて息を詰める。
そうすれば、エネルギーが逃げないし、誰にも見透かされない。
「許せない!」「あんな奴、許すものか」「絶対に見返してやる!」
そんな思いを抱えているのを知られると、ますます生きづらくなる。
ひたかくしに隠して、生きるエネルギーに転化してまで、生きようとしている人すらいます。
かつての私が、そうだったかも。
でも・・・
それって、しんどい。
ものすご~く、身体が硬くなって、呼吸の自由が奪われます。
そんな人は、一見強そうに見えるけど、実はもろい人が多くて、何かあったらバッタリと倒れてしまいます。
声にも、そんな心の状態が表れていて、とても硬くくもった声になります。
知らず知らずに、身も心もむしばんで行くような、恨みつらみ。
それを手放せると、心と身体がほっとして、ゆるゆると緩みはじめます。
この感覚、よくわかります・・・
誰かを憎いと思ったり、嫌いだと感じたりするのって、ある。
ありますよね、誰にでも。
それ以上に、自分が嫌い、ダメな自分が許せないということもあります。
まずは、そっと自分自身を許す。
完璧でなくても、理想の自分にはほど遠くても、思った通りに動けなくても、そんな情けない自分を許す。
受け入れる。
すると、心も身体もほっとして、緩む・・・
この「ほっとする」というそんな感覚が、実は私たちには必要なのかもしれませんね。
自分を表現することも、誰かと他愛ないおしゃべりを楽しむことも、自分を許していないと、苦しく感じられるものです。
ほっとして、自分自身でいることに安心していられたら、ダイナミックに、エネルギーが循環をしはじめます。
恨みつらみを、もしも抱えているのなら、息と共に吐き出してみませんか?
「もう良いよ、許すよ・・・」
そんな感じで、ため息を吐くように。
しっかりと吐ききって、手放して、ゆるゆると許して緩んだら、心も身体も軽くなって、毎日がちょっと楽しくなりますよ、きっと。
私たちって、思った以上にシンプル。
それに声だって、緩んだ身体の中心から、外に向って拡がって行くのですから。
大好きな大島桜が満開。
良い季節です。