繊細で親切な声。
自分の役割をまっとうする最高のコンビネーション


NHKの朝の情報番組「朝イチ」の司会を
勤める、博多華丸・大吉さん。

1991年デビューの漫才コンビです。

細面でシュッとした「ツッコミ」の大吉さんと、

大きな目でアゴのしっかりした「ボケ」の華丸さん。

容姿が違うように、もちろん声の質にも
大きな違いがあります。

大吉さんは、やや高めで鼻にかかった
柔らかい声。

華丸さんは、中音域で少ししわがれた
ハスキーボイス。

けれど、声の質を聴き取ると、二人とも
驚くほど似た要素を持っています。

漫才コンビの声は、
例えばダウンタウンのお二人のように、
まったく声質が違うコンビだと、その
違いがアクや癖、個性につながります。

ダイナミックに話を展開させることが
出来るんですよね。

ボケとツッコミも、より明確になります。

一方、
華丸・大吉さんは声の質が似ているので、
穏やかとか安心感を感じさせてくれます。

ダイナミックさよりも、安定した楽しさ
を与えてくれる声なんです。

◆◆◆

デビューした頃のお二人の声は、まったく
練れていない青い声でした。

ところが、年数を重ねコンビとして芸を
磨くうちに、声が充分に練り上げられ、
お互いの声も歩み寄って来たように感じ
られました。

それも、敬意をもってお互いを認め合って
いる感じ。

仕事のパートナーとしても、強い信頼関係
が築かれているのでしょうね。

相方に対する敬意と、厳しい仕事の現場で
鍛え上げられて来たことが、お二人の声を
ファンや視聴者に対する「親切な声」に
育ててきたのだと思います。

子どもからお年寄りまで、クセや嫌味を
感じさせずに楽しませることができる
親切な声は、視聴率の高い朝の情報番組
にはうってつけです。

大吉さんの司会は、無駄がなくてスムーズ
で、もちろん声に安心感があります。

華丸さんの会話は、ウィットに飛んでいて、
反射神経が素晴らしいです。

立ち位置や役割も明確になっていて、
素晴らしいコンビネーションです。

今、40代後半のお二人。

50代、60代と熟練の域に達するお二人の
話芸を楽しみに観続けたいと思います。

あなたも、ぜひ博多華丸・大吉さんの声に
ききみみを立ててみてくださいネ!

 

(2018年12月7日配信メルマガ・呼吸の奇跡☆声の魔法より)