名古屋は、喫茶店の文化が華々しい。

特にモーニングサービスは、サービスの範疇を超えている。

 

 

夫の実家の近所に、ポツンと一件、昨年夏にカフェが誕生したという。

 

声楽家の女性がオーナーの雰囲気の良いお店は、お正月にもお客様が

絶えず、モーニングセットもあるらしい。

 

散歩がてらに訪ねてみる。

私たちが入ると、次々にお客様が来て、すぐに満席。

 

なんと、コーヒー一杯で450円。

それに、自家製パンとサラダとヨーグルトまで付いている。

 

パンとサラダとヨーグルトは、コーヒーに付いてくるおまけなのだ。

素晴らしい。

なんて、太っ腹なの!

 

いや~、なんか、申し訳ないですね。

こんなにサービスしてもらっちゃって。

という気分。

 

しかも、美味しい。

 

名古屋では、このモーニングが充実していないと、喫茶店としては

評価が落ちるのだそうだ。

 

周囲のお客さんたちの様子を見てみると、みんな当たり前のような顔で

食べている。

 

これは、当たり前じゃないんだよ。

名古屋だけの特例だからね、と思う。

 

すると、娘がボソッと「おしい・・・」と、つぶやいた。

 

コーヒーもパンも、とても美味しいし、接客も、お店の雰囲気も良い。

でも、「おしい」と、娘は小声で言うのだ。

 

なにが?

 

BGMが、剣の舞

 

 

 

あぁ、なるほど。

なんだか、さっきから落ち着かないなと思ったら、これか。

 

早く食べろと、急かされているみたい

ですよね。これは、忙しいわ

 

と笑う。

 

オーナーは、このお店でライブをしたり、コーラスのレッスンをしたり、

地域のコミュニティの場としても活用したいと願っているらしい。

素晴らしいと思うし、ご近所なので、帰省の際にはぜひぜひ応援したい。

 

でも、BGMは穏やかな選曲でお願いします。

 

音楽とか表現にこだわっている店なら、なおさら食事中のBGMには

気を遣わないとね

 

む、娘よ。

あぁ、耳が痛い。

場を作ることに必死になっていると、そういう肝心なことが抜け落ちたり

するんだよね。

 

おもてなしの場を作るってことは、いろいろと難しいな。

最初は行き届かなくて、ひとつひとつ手を加えたり外したりしながら、

育てて行くものだと思うしね。

 

美味しくいただき、お店の外に出ると、いかにも声楽を学んでいそうな

声のステキな男性が、看板を持って呼び込みをしていた。

 

いずこも大変。

頑張れ~!とエールを送って帰った。

 


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