「誰かに声をかけることを、あきらめずにいたいんです」
私は、自分の口からこぼれ落ちた言葉に、ちょっとビックリしてしまいました。
それは、先週の土曜日。
私がプロデューサーとして参加した映画「わたし、生きてていいのかな」の上映会後に、
佐野翔音監督と二人で登壇し、映画についてお話をしたときのことです。
「虐待が疑われる子どもや保護者への声かけは難しい。
どう対応したら良いのでしょうか。
また、どのようにお考えですか?」
と、主催者(※)の方から、ご質問を受けました。
虐待は、閉ざされた家庭の中で行われていることですし、見出しにくいのが現状です。
しかも、子どもも保護者も、暴力行為や罵倒したり過度の抑圧などが、「虐待に当たる」と認識していない場合も多いのです。
おせっかい。
余計なお世話。
他人のしつけに口出しするな。
そう言われるのがオチだと感じると、勇気を持てません。
目に余る場合だと、児童相談所への通告など、いろいろ方法はあると思うのですが、実際にはどう行動したらいいのかわからないというのが現状だと思うのです。
「あなた、虐待を受けてない?」
と問うことは、あまり効果はありません。
それよりも、ちょっとした声をかけ合うことが、大事なような気がしたのです。
「ねぇ、ちょっと時間ある?お茶でも飲まない?」
「良かったら、少し話していかない?」
と声をかけることの意味。
もしかしたら、その何気ない一言が、誰かの命を救うことにつながるかもしれません。
いえ、救うなんて大げさなことは一ミリも思わなくて良い。
「ひとりじゃない」
と、気づけることは、私にとっても「誰か」にとっても、嬉しくて温かいことです。
人を傷つける人は、孤独です。
人を傷つけながら自分も傷つき、絶望しています。
寄り添う人がいてくれるという気づきは、
絶望の隣にある、希望となり得ます。
私自身も、寄り添う人との出会いで、孤独と絶望から救われました。
今でも、無力感にさいなまれたり、不安になることもあるけれど、声を、言葉を伝えることを、あきらめたくない。
どうやら私の根っこには、そんな確固たる思いあるようです。
普段は、うっかり忘れているんですけどね。
時々浮上してきて、私を鼓舞してくれるんです。
自分で口に出して再認識できた思い。
勇気を持って、あきらめずに淡々と伝え続けて行きます。
~~~☆
11月3日(祝日)に、私が主宰するひとり劇団
「まほろ座」の試演会を開きます。
歌・朗読・おしゃべりとゲストコーナーなど
盛りだくさんの内容です。
ご都合の良い方は、ぜひお越しくださいね。
◆日時:2016年11月3日(木祝)13:30開場 14:00開演
◆入場料:無料(要予約)
◆場所:国立オリンピック記念青少年総合センター
カルチャー棟 地下リハーサル室
詳細は、こちらのページです。
ご予約は、こちらからどうぞ。
☆~あなたの毎日が、歓びと美しい響きに満ちて
幸せでありますように~☆
(2016年9月26日発行ミニマグより)
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