久々の、声のお悩み相談室です。
それなのに、いただいたメールを紛失してしまった、スットコドッコイな私。
HAMAさん、すみません!
【Q】
吃音と身体の緊張について知りたいです。
― HAMAさん・男性 ―
【A】
今年4月に放送された、福山雅治さん主演のドラマは、吃音障害に悩む女性がヒロイン
でした。
彼女は、重度の吃音でしたが、歌う時にはまったく症状が出ません。
やがて、歌うことが彼女の生きる希望となり、周囲の人々も救って行くというストーリー。
視聴率はふるわなったようですが、吃音障害の人たちの苦しみが、丁寧に寄り添うように、
描かれている作品だと感じました。
声が出せない、スムーズに話せないという苦しみは、日々の生活に多くの葛藤を生みます。
ただ・・・
ドラマのヒロインのように、話すときは言葉がスムーズに出なくても、歌う時にはまったく症状が出ない人も多いんです。
それならば、
「歌うような身体の使い方で、話してみると良いのかも」
と、私も単純に考えてしまい、レッスンの時に、吃音の生徒さんに提案してみました。
でも、それほど簡単なものではありません。
脳の中では、「歌う」と「話す」はまったく別の行為ですものね。
話そうとすればするほど、上半身の緊張が強くなります。
それでも私は、簡単じゃないことを承知の上で、お伝えします。
「言葉を、繰り返しても良い」
「ちゃんと話せなくても良い」
と、まずご自分の症状を受け入れること。
そして、
「吃音がありますので、話すのに時間がかかりますが、待っていてくださいね」
と、相手に伝えて、落ち着いて会話が出来る環境を作ることも必要です。
申し訳ないとか、迷惑をかけるなんていっさい思わなくて良いんです。
吃音がばれないように、言いやすい言葉に言い換えたり、黙ってしまったりするとコミュニケーションは、もっと辛いものになります。
堂々と、あなたの言葉を待ってもらいましょう。
もしも嫌な顔をされたり、迷惑がられたりしたのなら、そこはあなたのいる場所じゃない。
そんな風に、思います。
そして・・・
必要以上に緊張をしないように、自分に合ったマッサージ方法を見つけて、コリをほぐしましょう。
「話してはいけない」
「声を出してはいけない」
などの禁止令が、自分の心の奥に潜んでいないか静かに自分と向き合ってみましょう。
「心と身体」のバランス、もしくは「解放」が改善への鍵になるように思います。
●天井を向いて、「あ~」と声を出す。
●ノドの奥から思い切り舌を出して、「え~」と声を出す。
●あくびをする寸前の、力が抜けたノドの状態で声を出す。
●身体を、フワフワと動かしながら声を出す。
●あくびをしながら、ため息をつきながら声を出す。
たとえ言葉が詰まっても、胸をひらいて、背筋を伸ばして、深い呼吸を続けながら、堂々として話してくださいね。
応援しています!!
~あなたの毎日が、美しい響きと歓びに満ちて幸せでありますように~
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(2016年8月5日配信メルマガ・呼吸の奇跡☆声の魔法より)
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