【Q】

*歌うことに幸福感を感じない。
*会話中に、聞き返されることが多い。
*話していると、鼻が詰まって発声しづらい。
*同じ子音が続く言葉に苦手意識がある。
*一般的な男性と比べて声が低い。

話すにしても歌うにしても、響きのある通る声を身につけることはできますか?

低い声でも、聞き手を心地を良くできるような声を身につけるには、普段からどのような意識やトレーニングが必要になりますか?

―パンナコッタさん・男性・20歳―

【A】

練習次第で、響きある通る声を身に付けることはできますよ!

さて・・・

まず、ご自分の首から上の筋肉に意識を向けてみてください。

舌の根っこ(舌根)、つまり舌の付け根の筋肉に、かなり強い緊張がありませんか?

舌根だけでなく、アゴの下や、噛み合せの周辺、さらに首の後ろまで、硬くなっているかも。

アゴを上げてしゃべる癖があり、舌が、ノドの奥にぐっと引き込まれている状態かもしれませんね。

鼻が詰まったようになるのは、このあたりが原因かなあ。

あと考えられるとしたら、噛みしめ癖。

普段でも、奥歯をぐっと噛みしめたりしていないですか?

緊張することが多いとか、激しいスポーツをしているなどの理由で、ぐっと噛みしめる癖がついている人がいます。

すると、口が開きにくくなります。
当然、声はこもるし、言葉が前に出にくくなるんです。

滑舌にも影響が出ますよ。
舌の動きが制限されますしね。

一般的な男性に比べて、声が低い・・・

なるほど。

もしかして、ぐっと抑え付けられたような発声方法になっていないでしょうか?

もしそうだとしたら、首周辺の筋肉がほぐれてくると、もっと発声は楽になります。

音質が変わって、少し声が高くなったように、感じられるはず。

如何ですか?

何か、思い当たることはありますか?

◆◆◆

それと、何となくなんですが・・・

パンナコッタさん、きっと頭の良い人なのかな?

「そうです」

と、素直にお返事はしにくいと思うのですが、身体の中心が、上にあがりすぎている気がします。

頭をたくさん使っている人、ということです。

おへそのところからコブシひとつ分下の位置。
下腹の奥が人間の中心点だとします。

臍下丹田(せいかたんでん)と呼ばれている場所です。

そこよりも、随分上に意識が集まっているような気がするんです。

言い換えると、胸から上だけでコミュニケーションをとっている感じ。

歌うときも、きっとそうなのかな。

歌うときの幸福感はね、下半身がちゃんと使えていないと感じにくいんです。

ね、面白いものでしょ!

まずトレーニングとしては、

◆心地良く、身体をほぐして下さいね。

筋肉を伸ばして、身体を外の世界に向かって拡げるイメージで。

◆天井を見上げて「あ~」と声を出したり、 床に向って舌を出して「え~」と声を出します。

これで、ノドが開いて、舌根の緊張がとれます。
さらに舌が前に出てくるので、声が出しやすくなります。

◆話すときは、ご自分の声が背骨を伝って尾てい骨まで降りて、外に拡がって行くイメージで。

声の流れを意識するんです。
それも、下へ外へと。

頭を空っぽにして、ボディコントロールに意識を向けて下さい。

きっと、今より随分楽になるはずですよ。

ぜひぜひ、お試しくださいね!!

~あなたの毎日が、
   美しい響きと歓びに満ちて
     幸せでありますように~

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