
国宝、犬山城。
夫の実家から近い。
織田信長の叔父さんの、織田信康が築城した城だそうだ。
なぜ、国宝?
現在は、城とは名ばかりで、コンクリートで固めた資料館が多い中、犬山城は昔のまま残っているのだそうだ。
なんでも、敵が攻めてくると、城主がすぐに白旗を上げる人だったらしい。
なので、無事に燃え残り、昔のままで保存されているのだそうだ。
すぐに降参。
というのは、生き残るためには、必須の策なのかもね。
闘わない。
では、国宝の中へ行ってみましょう!!

スリッパに履き替えているので、昇りにくいし、足がキンキンに冷えてくる。

ぜいぜいと息を切らしながら、いくつも階段を昇る。
こちらが天守閣からの眺め。
見晴しは素晴らしい。
木曽川が悠然と流れている。
ただし、柵は腰下の高さなので、かなり怖いよ。
人は、誰しもへっぴり腰になる。

濱田は、高所&閉所恐怖症・・・
だったはずなのに、なぜか今回、それを忘れていた。
いつの間に、克服したんだろう?
子どもの頃、地元の広島城に行った時、中が近代的な資料館になっていたので、かなりがっかりした記憶がある。
ここは、ちゃんと、残っている。
それが、嬉しかったのかもしれない。
ご機嫌、濱田。
笑顔がちょっと硬いのは、寒かったから。
地上を見下ろすと、緋毛氈の赤が美しい。
天守閣で、両手を広げ天下を取った気分になってみた。
悪くない。
身体がどんどん大きくなって行くように感じられる。
新年早々、世界の中心で愛を叫びそうな昂揚感!!
とはいえ、寒いのでそそくさと下城。
振り返ると、天守閣。

良いお顔をしているでござる。
苔むす木々に・・・
雪の花が咲いていた。
昔の街並みは、こんな感じだそうだ。
(資料館のジオラマ)
そして私は、おろしたばかりの手袋を片方、犬山城下のどこかに落として、半泣きで帰宅した。



