燃え上がる火を見て年が明けた、2015年。
翌2日は、雪が舞い散る中、ここにいた。




国宝、犬山城。
夫の実家から近い。

織田信長の叔父さんの、織田信康が築城した城だそうだ。
なぜ、国宝?

現在は、城とは名ばかりで、コンクリートで固めた資料館が多い中、犬山城は昔のまま残っているのだそうだ。

なんでも、敵が攻めてくると、城主がすぐに白旗を上げる人だったらしい。

なので、無事に燃え残り、昔のままで保存されているのだそうだ。

すぐに降参。
というのは、生き残るためには、必須の策なのかもね。

闘わない。

では、国宝の中へ行ってみましょう!!



土足厳禁。
板張りだもの。



階段は、急斜面。
ほぼ、はしご。



スリッパに履き替えているので、昇りにくいし、足がキンキンに冷えてくる。



ぜいぜいと息を切らしながら、いくつも階段を昇る。

こちらが天守閣からの眺め。



見晴しは素晴らしい。
木曽川が悠然と流れている。

ただし、柵は腰下の高さなので、かなり怖いよ。

人は、誰しもへっぴり腰になる。



濱田は、高所&閉所恐怖症・・・
だったはずなのに、なぜか今回、それを忘れていた。
いつの間に、克服したんだろう?

子どもの頃、地元の広島城に行った時、中が近代的な資料館になっていたので、かなりがっかりした記憶がある。

ここは、ちゃんと、残っている。

それが、嬉しかったのかもしれない。



ご機嫌、濱田。
笑顔がちょっと硬いのは、寒かったから。

地上を見下ろすと、緋毛氈の赤が美しい。




天守閣で、両手を広げ天下を取った気分になってみた。
悪くない。

身体がどんどん大きくなって行くように感じられる。

新年早々、世界の中心で愛を叫びそうな昂揚感!!

とはいえ、寒いのでそそくさと下城。


振り返ると、天守閣。



良いお顔をしているでござる。

苔むす木々に・・・



雪の花が咲いていた。




昔の街並みは、こんな感じだそうだ。
(資料館のジオラマ)



そして私は、おろしたばかりの手袋を片方、犬山城下のどこかに落として、半泣きで帰宅した。