先日、ボイストレーニングをしたアフリカ系の女の子。
詳しいことは分からないが、内戦で、ご両親は行方不明なのだそうだ。
人身売買のバイヤーの元から救出され、さまざまな縁で日本にやって来た。
声が出しにくいとのことだったが、私が何気なくBGMにかけたブラジルの音楽にのって、突然、踊り出した。
その素晴らしいこと!
彼女のエネルギーの全てが、全身からほとばしるように溢れ出て、圧倒された。
彼女のダンスは、彼女の声であり、魂そのもの。
私が想像することすらできない恐怖を、幼い頃から戦い抜いてきた彼女。
生きるエネルギーがこんなにも強い人に、はじめて出会った気がする。
世界のどこかでは、今でも多くの子どもたちが戦争の犠牲になっている。
自分の弱さ、力のなさに茫然とするが、今は、どうか幸せに生きてと祈ることしかできない。
そして、新しい一歩を、私を超えて行く一歩を、私自身のために、目の前の誰かのために、踏み出して行くしかないのだと気付かされた。
幸あれ。幸あれ。
幸あれ。幸あれ。