小学5年生の娘が、学校の授業で、田植えをしたのは昨年の春。
稲を自宅に持ち帰り、天日に干し、一粒一粒脱穀したのは、秋。
家族総出で、「一粒たりとも無駄にするなよ!」とブツブツ言いながら、
背中を丸めて、必死で殻をむいた。
その米粒は、もち米だったらしい。

昨日、そのもち米を使って、親子でおはぎ作りの授業があった。
朝から学校に出向いて、お手伝い。
PTAの学年代表の方々は、参加人数とアンコのグラム数ともち米の量とを
ちゃんと計算していて、見事な手際。
「このトレーには、アンコ玉を15個ね」
「このトレーと黄粉のボウルは、この位置に置いて、歩きながら完成させて!」
と、指示も流れも素晴らしい。
大人数を動かすには、これくらいのテキパキさがひつようだわ~と感動。

私は、アンコ玉をつくる係。
アンコをコロコロと手のひらで玉にするのは、なんだか、ものすごく楽しい。
日頃、運動したり、大声をだしたり、歌ったりするばかりの毎日なので、黙って
アンコ玉を作っている自分が、子どもが一生懸命ネンドを丸めているみたいで、
ちょっと笑える。

その後、炊き立てのもち米を、子どもたちと軽く潰してにぎり、黄粉をまぶし
アンコで包む。
子どもたちや担任の先生たちが、一生懸命育てたお米は、こんな姿になった。

おはぎ

みんなと一緒にいただいたおはぎは、炊き立てのもち米を使っただけあって
と~っても美味!
普段、バタバタと走り回っているせいで、娘とキッチンに立って、一緒に料理をする
なんてなかったので、子ども以上に私自身がはしゃいでいるのがわかる。
おい、母さん、しっかりしろ
と娘にボソッと言われても、何だかすごく嬉しかった。
先生、良い機会をありがとうございました。
ごちそうさまでした~。

午後からは、映画製作の打ち合わせで渋谷へ。
同じ「児童虐待」をテーマにしたドキュメンタリー映画を製作している人たちと
情報交換をして打ち合わせ。
さっきまで、11歳の子どもたちと一緒におはぎつくっていた私が、子どもの虐待
について熱く語っている。

あれも、そしてこれも、子どもの世界の一面なんだなと思う。
私は、どちらの世界も、目をそらさずに見つめていたい。
そして、つかんだ小さな手を、離さずにいたいんだと思った。