盆の窪(ぼんのくぼ)ってご存知ですか?
首の後ろ、うなじの上のちょっとくぼんだ部分です。
つまり、頭と首のつなぎ目のあたり。

「いや~、まいったな~」と言う時、つい手を当ててみたくなるところでもあります。

この盆の窪の部分に、余分に力が入っていると、さまざまな弊害がおこります。 

◎呼吸が浅くなる
◎声が出にくくなる
◎文章がスラスラ読めない
◎滑舌が悪くなる
◎全身の循環が滞り気味になる


などなど・・・

声や呼吸で悩んでいる方は、ちょっとご自分の盆の窪のあたりを優しく触ってみて下さい。
緊張やコリでガチガチになっていませんか?

◆アゴをひく
呼吸を深める、声を豊かにするために必要なのが、アゴをひくということです。
アゴをひくと、何がおこるか・・・

この盆の窪のあたりが、ゆるやかに拡がります。
余分な力も、抜けやすいはずです。

ところが、緊張している時は、盆の窪がぎゅっと押しつぶされたようになっているのです。
つまりアゴが上がっている。
こうなると、呼吸も声も束縛を受けて自由にはなりません。

◆痛い!!
ある生徒さんは、声を出そうとすると、緊張のあまり盆の窪から頭にかけて激痛が走ります。

身体に触れてみると、首、肩、背中、胸、ガチガチです。
これでは、声を出すどころか、呼吸すらままなりません。
全身が、悲鳴を上げている状態です。

伺うと、日頃身体を動かすようなことは、何もしていないのだとか。
私は、声のレッスンよりも先に、ボディワークや軽い体操をして、身体をゆるめることから始めましょうとお伝えしました。
だって、盆の窪を解放してないと、大変なことになってしまうからです。

◆盆の窪と延髄
盆の窪の奥にあるのが、延髄(えんずい)。
脳幹の一番下にある部分で、脊髄とつながっています。

延髄から出ている脳神経は、顔面神経や、聴き取るための耳の神経、飲み込んだり、話したりするための舌の神経などがあります。

また、呼吸や循環のための大切な中枢ともなっているのです。
つまり、私たちの生命の根幹を支えている場所です。

ここの自由が束縛されていては、呼吸が浅くなり、舌の動きも束縛され、表情も乏しくなり・・・
そう、全てがつながっているのです。

◆盆の窪を温めましょう!

盆の窪は、大事で繊細。
ガンガン叩いたり、ぎゅっぎゅと強く揉み解すのはやめましょう。

まずは、蒸しタオルなどで、優しく温めます。
これが、至福の心地良さ!!(*^_^*)

そして、ゆっくりじっくりゆるゆると首を動かしください。
続いて、指の腹で優しくなでるように、マッサージ。
息を充分に吐いて、深い呼吸を繰り返します。
これだけで、かなり緊張が解れて、楽になりますよ。

さぁアゴをひいて、肩の上にバランスよく頭が浮かぶようにイメージしてみましょう。
首や肩が軽く感じられたら、まずは成功。
ゆっくりと息に声を乗せて、発声をしてみます。
いかがですか?

盆の窪の解放が、あなたの未来の幸福を築きますよ!\(^o^)/

(2007年4月12日発行号より)

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