昨日は4時に起きた。一路大阪へ。
電車もこの時間だと人影もまばら。
窓からは、刻一刻と色を変える空。
薄暗い新宿を、静まり返る御茶ノ水を、新しい太陽の光が染めて行く。
夜明けが、何故だかとてつもなく美しく感じる。
ふいに、湧き上がるように嬉しくなる。
どんなに深い悲しみや絶望の中にいても、こうして変わることなく日は昇り、日は沈んで行く。
この美しさが全て。
ずっと昔、かけがえのない人を失った夜、その小さな身体を包むようにして家族全員が添い寝をした。
誰一人眠れなくて夜明けを迎えた時、ぽっかりと空いた心の大きな穴に、ふいに穏やかな朝日が差し込んで来た。
私たちの家族は、とてつもない悲しみの中にいるけど、何も見えない絶望の暗闇にたたずんでいるけれど、こうして日は昇り、人の営みは変わることなく続いて行く。
朝日は、それだけで美しい。
明けない夜はないと、その時気付いた。
それが、生きるということ。
私たちは大いなる自然の一部だったということを、この朝日はもう一度、私に思い出させてくれた。
東京駅に着き、新幹線に乗り込む。
それでも、まだ東京にいる心身の緊張感は取れない。
ツイッタ―のメッセージを読んで、ふいに涙ぐんだりしてしまう。
大阪は、すっきりと晴れて抜けるような青空。
元気の良い大阪弁が、あちこちから聞こえてきて、ふっと緊張が解ける。
私は、昨年49歳で大学生になった。
正式には、大学の通信教育学部の特修生。
特修生とは、大学受験資格のない社会人が、1年間通信教育で学習し16単位以上を取得し進級試験に合格すれば、正式にその大学の一年次に入学出来るというシステム。
私は、16歳の時から、歌や演劇を中心とした訓練を受けて来た。
高校や大学に進学するより、自分の思いだけを追いかけて来た30数年だった。
だけど昨年春、大阪芸術大学に幼い子どもの心の傷や発達障害などに、アートを使ってケアをする「芸術療法」を学べるコースが新設されたと知った時は、心臓の鼓動が早くなった。
思わず願書を取り寄せ、昨年一年間は特修生として勉強を続けた。
そして今年、無事16単位を取得出来たので、今回は進級試験を受けるために大阪へ行ったのだ。
この災害で、多くの方々が、心に深い傷を負った。
今後、数年を経て症状が出る方も少なくないだろう。
特に、子どもたち。
今、笑顔を見せて元気そうにしている子どもでも、心に負った傷の深さは計り知れない。
私は歌い手であり、ボイストレーナーだ。ケアの専門家ではない。
だが、長期的なスパンで心の痛みに寄り添い、幸せへと道案内の出来るボイストレーナーであり、アーティストになりたいと切に願っている。
合否の発表は、3月末。
夕方の新大阪駅は、朝とはうって変わって横殴りの雪。
余震や停電、気候の変化などで、いつ電車が止まってもおかしくないと恐れていたが、今日一日、何かに守られているようにスムーズに移動することができた。
ありがたいし、嬉しい。
新幹線の窓から、暮れて行く太陽を西に見て、東京に到着したのは夕方遅く。
大きな荷物を抱え、小さな子どもをベビーカーに乗せたり、抱きかかえるようにした家族が何組も、新幹線を目指して走っている。
東京を離れるんだろうなと感じながら、ご無事でと見送る。
照明が落とされた薄暗い東京の街に、新しい何かが始まろうとしている。
◆ボイストレーニングのマミィズボイススタイル
◆濱田真実のハナウタ三昧
電車もこの時間だと人影もまばら。
窓からは、刻一刻と色を変える空。
薄暗い新宿を、静まり返る御茶ノ水を、新しい太陽の光が染めて行く。
夜明けが、何故だかとてつもなく美しく感じる。
ふいに、湧き上がるように嬉しくなる。
どんなに深い悲しみや絶望の中にいても、こうして変わることなく日は昇り、日は沈んで行く。
この美しさが全て。
ずっと昔、かけがえのない人を失った夜、その小さな身体を包むようにして家族全員が添い寝をした。
誰一人眠れなくて夜明けを迎えた時、ぽっかりと空いた心の大きな穴に、ふいに穏やかな朝日が差し込んで来た。
私たちの家族は、とてつもない悲しみの中にいるけど、何も見えない絶望の暗闇にたたずんでいるけれど、こうして日は昇り、人の営みは変わることなく続いて行く。
朝日は、それだけで美しい。
明けない夜はないと、その時気付いた。
それが、生きるということ。
私たちは大いなる自然の一部だったということを、この朝日はもう一度、私に思い出させてくれた。
東京駅に着き、新幹線に乗り込む。
それでも、まだ東京にいる心身の緊張感は取れない。
ツイッタ―のメッセージを読んで、ふいに涙ぐんだりしてしまう。
大阪は、すっきりと晴れて抜けるような青空。
元気の良い大阪弁が、あちこちから聞こえてきて、ふっと緊張が解ける。
私は、昨年49歳で大学生になった。
正式には、大学の通信教育学部の特修生。
特修生とは、大学受験資格のない社会人が、1年間通信教育で学習し16単位以上を取得し進級試験に合格すれば、正式にその大学の一年次に入学出来るというシステム。
私は、16歳の時から、歌や演劇を中心とした訓練を受けて来た。
高校や大学に進学するより、自分の思いだけを追いかけて来た30数年だった。
だけど昨年春、大阪芸術大学に幼い子どもの心の傷や発達障害などに、アートを使ってケアをする「芸術療法」を学べるコースが新設されたと知った時は、心臓の鼓動が早くなった。
思わず願書を取り寄せ、昨年一年間は特修生として勉強を続けた。
そして今年、無事16単位を取得出来たので、今回は進級試験を受けるために大阪へ行ったのだ。
この災害で、多くの方々が、心に深い傷を負った。
今後、数年を経て症状が出る方も少なくないだろう。
特に、子どもたち。
今、笑顔を見せて元気そうにしている子どもでも、心に負った傷の深さは計り知れない。
私は歌い手であり、ボイストレーナーだ。ケアの専門家ではない。
だが、長期的なスパンで心の痛みに寄り添い、幸せへと道案内の出来るボイストレーナーであり、アーティストになりたいと切に願っている。
合否の発表は、3月末。
夕方の新大阪駅は、朝とはうって変わって横殴りの雪。
余震や停電、気候の変化などで、いつ電車が止まってもおかしくないと恐れていたが、今日一日、何かに守られているようにスムーズに移動することができた。
ありがたいし、嬉しい。
新幹線の窓から、暮れて行く太陽を西に見て、東京に到着したのは夕方遅く。
大きな荷物を抱え、小さな子どもをベビーカーに乗せたり、抱きかかえるようにした家族が何組も、新幹線を目指して走っている。
東京を離れるんだろうなと感じながら、ご無事でと見送る。
照明が落とされた薄暗い東京の街に、新しい何かが始まろうとしている。
◆ボイストレーニングのマミィズボイススタイル
◆濱田真実のハナウタ三昧