「自分を愛し、大切にしよう」

と言われるけれど、自分を愛する方法がわからないと戸惑っている人がいる。

その気持ちが、よくわかる。

かつての私は、自分をほめては堕落すると思っていた。
責めたり、否定したり、ダメ出しをし続けなければ、立派にもなれないし、生きる価値さえないと思い込んでいた。

しんどかったなぁ。

自分を愛せない人は、他者を愛することなんてできない。

あの頃は、すっごく寂しかった。
心も身体もバラバラになるんじゃないかって、怖かった。

自分を大切にするなんて、頭で考えても無理。
分かりっこない。

とりあえず、ゆっくりと息を吐き出す。
そして吐き切ったら、自分を満たすように、静かに鼻から息を入れる。

もうそれだけで充分。
こんなシンプルなことで充分だった。

この呼吸を、分析したり判断したりしないで、ただただ息の出入りだけに意識を向ける。

呼吸は私たちの生命(心と身体)を支えている。

その呼吸を大切にするということは、自分自身を大切にする入口であり、核でもある。

呼吸が整えば、身体全体の循環が整いはじめ、健やかさを取り戻し、やがてそれは、豊かな声にもつながって行く。

呼吸は、自分自身への愛だと思う。

今日、心療内科の患者さんが、「ボイストレーニングって、本当に心をケアできるんだって気づいたんです。私、変われました!」と言ってくれた。

嬉しい。

きっとそれは、あなたが、呼吸を深めて行くことをおぼえたから。
良かったね。

呼吸は、愛だと思うよ。

◆ボイストレーニングのマミィズボイススタイル
◆濱田真実のホームページ