お友達の絵本作家もとしたいづみさんが、ベテラン保育者の

兵頭恵子先生と共著で出版した本。


子育ての面白さが先生とママの立場から書かれていて、とて

も読みやすい本です。


先生とママの子育てサプリ

¥1,365
楽天

※モバイル非対応


自分の体験も思い出し、涙してしまうページも。


そういえば・・・

と、この本を読んで思い出しました。


娘が小さかったとき、娘を預かる予定の人が急病になって

しまい、娘を保育園から引き取った後に、仕事の打合せに

連れて行ったことがありました。


当然仕事先の人は、「えっ?」と戸惑ったような表情。

あきらかに不快な感じです。


私も状況の説明が上手くできなくて、ただただ平身低頭。


ウロウロしたりむずがったりするのを、両手両足で押さえな

がら、必死で打合せをしたのを憶えています。


母親の緊迫した雰囲気を察知しているのか、娘も暴走。

そのときの打合せは、ガチャガチャとまとまらないまま終わっ

てしまいました。


一歩外に出ると、疲れが出たのか、倒れるように眠りこけてし

まった娘。


帰りの電車の中で、抱っこしている娘は重いし情けないしで、

ほとんど半泣き状態で、私は座席に座りました。


ふと見ると、娘のポケットに何やら、小さなメモ用紙がたくさん

詰まっています。


取り出して開くと、そこには裏も表もびっしりと、ゆるい曲線。


良く見ると、平仮名の「み」の字がいくつもいくつも書かれていた

のです。


「み」は、娘の名前の最初の文字。


保育園で、ずっとずっと「み」を書く練習をしていたようです。


小さな紙の裏も表も全部使って、一生懸命の「み」。


名前、書けるようになりたいって練習していたんだね・・・


胸が、いっぱいになりました。


最初の一歩を踏み出したばかり、私もあなたも。

良いよ、ゆっくりと育って行こうね。

一緒に。


私は眠る娘の肩に顔を埋めて、泣きました。


随分、娘に助けられながらここまで来ました。


そんなことをあらためて思い出させてくれた本。


嬉しい出会いです。