「声ってこんなに出るものなんですね」
「私の声、案外しっかりしているので驚きました」
「声を出すって、気持ちいい!」
ボイストレーニングを受けて、こんな感想が出るようになると、多くの
人に共通の変化が表れます。
「本当は、雑貨屋さんをやりたかったことを思い出したんです」
「実は私、食べるのもお料理も大好きだったと気がつきました」
「スキーの指導員になる試験を受けることにしました」
「子供に絵を教えたかったんです」
こう話す人たちは、みんな現在は、会社にお勤めしているOLです。
ところが、口を揃えたように彼女たちは言ったのです。
「私、本当は○○がしたかったって、ふっと思い出しました」
腹式呼吸をするときは、臍下丹田(せいかたんでん)を意識するよ
うに、身体を使っていきます。
臍下丹田は、人間のエネルギーの核がある場所とか、チャクラとか
人間の中心などともいわれます。
私は、この場所を「本来の自分がいる場所」と認識しています。
深い呼吸は、本来の自分につながるための、最もシンプルな方法だ
と感じているのです。
臍下丹田を意識し呼吸を深め、臍下丹田から声を出すことを続けて
いると、建前や枠組みの中で押し殺していた自分自身が、目を覚ま
します。
すると、本当の自分の望み、本当に大切にしたいもの、本当の私が
生きようとしはじめるのです。
「本当の自分の人生を生きる」
そう決意すると、人は誰も生命力が高まり、自分の足で、力強く歩
き始めます。
自分の人生を引き受ける強さも、生まれてくるようです。
些細なことが気にならなくなり、夢を実現させるために、ワクワク
しながら、道を探し始めるのです。
つい数ヶ月前までは、レッスン中に
「私は何の取り得もありません。
みんなが、私なんて気にも留めずに素通りしていきます」
と泣いていた人が、今は福祉事業と歌のライブに出るようになり
キラキラしています。
呼吸と声を味方にすると、人生が変わります。
それは、自分の力で、本当の力強い自分自身につながることができ
るようになるからです。
例外など、ひとりもいないのです。
(2006年3月3日発行号より)
◆ボイストレーニングのマミィズボイススタイル