以前600人の老人会のメンバーを前にして、講演会がひらかれた
ことがありました。
私も司会と腹式呼吸のレッスンで参加したのですが、その時、内科
の医師が、「年配の方には、声を出すことと腹式呼吸が最も大切で
す」とお話をされていました。
脳の活性化、細胞の活性化、そして気力や体力を高めるためには、
声や呼吸をコントロールする力が不可欠なのです。
それに舌を動かす神経は、手足を動かす神経と同じところで結びつ
いています。
首の後ろ側のやや上の部分、延髄(えんずい)と呼ばれる場所です。
声を出して読むことで、手足を使うのと同じように神経が活性化を
されるのです。
Eさんのお父様は、声を発することでノドの筋肉も使われるように
なりました。
飲み込むことの不自由も、ゆっくりと解消していかれるでしょう。
◆いずれは私たちも
誰でも年をとります。今は元気でも、やがて身体の自由が利かなく
なるときもきます。
今この時点から、ゆったりと呼吸を深め、声をしっかりと出して毎
日を過ごすことを考えて行きましょう。
きっと多少の病気にかかっても、大丈夫な身体が出来上がるのでは
ないかと思います。
いつかはみんな去る身ですが、生きている限りは、健康で幸福に過
ごしたいものですよね。
Eさんは、これからもゆっくりとしたペースで、家族の腹式呼吸と
音読会をつづけていかれるそうです。
腹式呼吸や発声は、無理なく自然に身体を変えて行きます。
どうか、あなたも楽しみながら続けてみてください。
こんな形で、輪が拡がって行くなんて・・・。
なんてありがたいことだろうと、ご縁を頂いた方すべてに感謝した
い気持ちになりました。
ほんとうに、嬉しかったです。m(__)m
(2005年9月21日発行号より)
◆心と身体をつなぐマミィズボイススタイル のボイストレーニング