岸田首相のフィリピン国会演説に皆が唖然!
岸田首相は国内での支持率の急落をばん回しようと、得意の「外交」に活路を見出そうとしています。
その切り札でしょうか、11月3日からの3連休を生かして、フィリピンとマレーシアを公式訪問しました。
中でも、フィリピンでは日本の首相としては初めてのことですが、同国の国会の場で上院、下院議員を前に演説を行ったのです。
岸田首相は、1977年に当時の福田首相が同じくフィリピンのマニラにて「福田ドクトリン」と銘打った、日本と東南アジア外交の基本政策を発表したことを意識し、新たな時代に相応しい日本のアジア外交を世界に発信しようと意気込んだに違いありません。
果たして、その成果や如何に?
フィリピン政府はマルコス2世大統領が下にも置かない大歓迎ぶりを見せました。
というのも、現在、フィリピンは国民の半数が自らを「貧困層」と認識しているように、経済格差の拡大に四苦八苦しているからです。
前政権時代には中国からの経済支援を当てにしていたようですが、結局、口約束が積み重なっただけで、何も実現できませんでした。
そのため、現在のマルコス2世政権は中国との関係を白紙に戻し、日本に乗り換える方針を打ち出したわけです。
岸田首相とすれば、この12月には東京で「日本ASEAN特別首脳会議」を主催することもあり、フィリピンやマレーシアをしっかりつなぎ止めようとの腹積もりに違いありません。
そんな思いをフィリピン国会での演説に込めようとしていました。
しかし、その中身はフィリピン人の心を鷲掴みにするようなものではなかったようです。
何しろ、冒頭に触れたのはフィリピンで急死した高山右近のこと。
知る人ぞ知る「キリシタン大名」と異名を取った戦国武将です。
徳川家康の「キリシタン国外追放令」により、1615年にフィリピンに逃れたのですが、わずか40日後、マニラで死亡してしまいました。
岸田首相とすれば、日本とフィリピンには長い人的交流の歴史があるということをアッピールしたかったのでしょうが、残念ながら「ウコンって誰?」というのが大方の反応です。
それ以外でも、日本銀行が発行している紙幣にはフィリピン産のヘンプが使われているという意外な両国関係にも言及。
しかし、人々のよく知る日本との関連でイメージアップするような話題はありません。
結果的に、どれもこれもフィリピンではスルーされてしまったようです。
もちろん、アメリカからの要請もあり、フィリピンへの巡視船、レーダー、ドローンなど防衛装備品の提供はマルコス2世大統領から感謝されたことは言うまでもありません。
しかし、肝心の日本の独自外交を内外に印象付けるには至りませんでした。
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