8月23日の共和党大統領候補者の公開討論会の主役は誰?
明日、アメリカでは大統領選挙の共和党立候補者8人による公開討論会が開催されます。
先頭を走るトランプ前大統領は「今更俺が出る必要はないだろう。俺がホワイトハウスに返り咲くのは決まっているからな」と、公開討論会には欠席すると発表。
何しろ、多くの訴追を受け、裁判所からも次々出頭を命じられている前大統領です。
しかし、「これは俺を恐れているバイデン政権が仕掛けた罠だ」と訴え、共和党の支持者の間では却って支持を固める結果になっています。
とはいえ、最有力視されているトランプ氏を含めて、複数の候補者がお互いに公開の場で論戦を展開することは有権者にとっては候補者を見極める上で大事なプロセスのはずです。
ところが、トランプ氏は「本選で勝てる候補は俺だけだ。無意味な公開討論会などは時間とエネルギーの無駄だ」と切り捨てています。
自信家であることは否めませんが、有権者のことをどこまで考えているのか、自己中過ぎるのではないでしょうか。
となると、これまで泡沫候補扱いされていたような人物がスポットライトを浴びることになるかも知れません。
その意味で、最も注目すべき「伏兵」候補者はラマスワミ氏(38歳)です。
父親はインドから移住し、GEでエンジニアとして実績を上げ、その薫陶を得た彼と弟は二人ともITと遺伝子工学分野で大成功を手にしました。
「人種のるつぼ」と呼ばれるアメリカでは、バイデン政権で副大統領を務めるハリス女史もそうですが、インド系の影響力が急拡大を遂げています。
バイデン大統領やトランプ前大統領のような欧州系の白人は、今やアメリカではマイノリティーになってきました。
そうした背景もあり、アジア系、特にインド系の政治家や実業家の台頭が目立ちます。
年初の時点では、有権者の支持率はほぼゼロでしたが、ラマスワミ氏は得意のIT戦略を駆使して、「目覚めよ、アメリカ!真実に目を向け、社会正義を取り戻せ!」をスローガンに、知名度と支持率を高めてきました。
最新の共和党系の世論調査によれば、トランプ氏にはまだ大差を付けられているものの、これまで第2位だったフロリダ州のデサンティス知事を追い抜き、共和党員の11%の支持を確保しているというのです。
そのため、メディアからは「トランプ氏の副大統領候補になる気はないか」と問われたのですが、彼は「そんな気はないね。ただ、トランプ氏が自分の副大統領になれば、それは悪くない話だな」と、冗談交じりに応えていました。
そうした茶目っ気も人気を後押ししているに違いありません。
あのイーロン・マスク氏も「ラマスワミは将来有望な候補者だ」と持ち上げています。
共和党主役を自認するトランプ氏は不在ですが、見どころ満載の討論会になりそうです。
ひょっとすると、アメリカ史上最年少の大統領誕生への一里塚となるかも知れません。
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