アメリカの中間選挙の陰で見捨てられる下層階級 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

アメリカの中間選挙の陰で見捨てられる下層階級

11月8日はアメリカの中間選挙の投票日です。

 

バイデン大統領にとっては前半2年間の実績が評価されることになります。

 

下馬評では、厳しい結果になりそうです。

 

インフレが収まらず、ガソリン価格も高騰し続けていますし。

 

バイデン大統領は製造業を中心に新規雇用を70万人も増やしたとPRしていますが、何とホームレスの数はそれをはるかに上回るペースで増えているのです。

 

かつて日本でも放送されたアメリカの豊かな中流階級を描いたホームドラマはすっかり失われてしまいました。

 

 

貧富の格差はすさまじい限りです。

 

アメリカ政府が発表した1989年から2021年までの所得分布のデータを見ると驚かされます。

 

それによれば、アメリカ人の総所得は2021年の第2四半期で134兆ドル。

 

その7割以上を上位2割の富裕層が占めています。

 

更に言えば、トップ1%の超富裕層が全体の3割の資産を押さえているのがアメリカというわけです。

 

これら超富裕層に属するアメリカ人は企業の経営者が多いのですが、潤沢な資金を使い政治家への影響力を行使することをはばかりません。

 

都合の悪い法案はいとも簡単に廃案にしてしまい、自分たちの都合の良いように政治や国家を左右するわけです。

 

例えば、ホームレス救済法案なども27億ドルが計上されていましたが、まったく貧困層には行き渡っていません。

 

しかも、アメリカの財政赤字は半端なく、第3四半期の利払いだけで1840億ドルに達しています。

 

年間にすれば7300億ドルの負担です。

 

これは国防予算7200億ドルを上回る額に他なりません。

 

どこから見てもアメリカ国家は財政破綻しているのです。

 

戦後アメリカが超大国として君臨できたのはブレトンウッズ体制のお陰で、ドルが国際機軸通貨として位置づけられたことによって、アメリカはドル紙幣を刷れば全てを賄うことができたからです。

 

そんな「アメリカン・ドリーム」の時代はもはや消え去りました。

 

いくらトランプ前大統領が「アメリカを再び強くする」(MAGA)と叫んでも、その場かぎりの熱狂劇で終わりそうです。

 

 

11月8日の中間選挙はアメリカの内部分裂を加速させるだけで終わるでしょう。

 

 

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