エリザベス女王が中国に植えた大樹の芽 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

エリザベス女王が中国に植えた大樹の芽

英国史上最長の70年にわたり君主の座にあったエリザベス女王が、この9月8日、96歳で亡くなりました。

 

在任中、1975年の日本をはじめ、世界各国を訪れ、王室外交に華麗な歴史を刻んだものです。

 

何しろ、世界中の国家元首を抑え、訪問した外国の数では圧倒的なナンバー1の記録を打ち立ててきました。

 

1975年に国賓として日本に来られたことをはじめ、日英関係についてのエピソードは多くの国内メディアが取り上げていますので、そちらをご覧下さい。

 

ここでは、1986年の中国訪問に触れておきます。

 

というのは、その訪中はいまだに英中関係の金字塔のように受け止められているからです。

 

女王は北京、上海、西安、昆明、広州、香港等を巡り、万里の長城や紫禁城など各地で記念講演や植樹を行いました。

 

市井の人々との出会いも大切にされたことは間違いありません。

 

 

北京の人民大会堂での演説は今でも語り草となっています。

 

その中で、女王は中国の招待に感謝すると共に、両国の友好関係の発展に大きな期待を寄せていました。

 

実際、その後の両国はかつての植民地時代の歴史を乗り越え、政治経済共に関係は順調に発展し、2021年の時点で、英国にとって中国は第3位を占める通商相手国となり、最大の輸入先となっています。

 

 

この度の訃報に接し、中国政府はすぐさま弔意を示すメッセージを発出しました。

 

とはいえ、エリザベス女王とは違って、新たに首相の座に就いたトラス女史は根っからの中国脅威論者に他なりません。

 

これまでも、「中国との核戦争も厭わない」といった強硬発言を繰り返しています。

 

36年前に女王がプレゼントしたカシの木は広州の公園で大きく育っているようです。

 

実は、当時の中国は海外との交流は限られており、広州のホテルでは女王のお気に入りの食材をわざわざ香港経由で調達したと言われています。

 

それだけ、お互いに気遣いを重ねたわけです。

 

残念ながら、昨今は英国も中国もそうした思いやりに欠ける言動が目立つようになりました。

 

改めて、エリザベス女王が示した「痛ましい記憶を和解への原動力に変える」という発想を大事にしたいと思います。

 

日本と中国との関係にも当てはまるのではないでしょうか。

 

 

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