プーチン大統領の演説から読み解く彼の新世界観 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

プーチン大統領の演説から読み解く彼の新世界観

ロシアのプーチン大統領はウクライナへの軍事侵攻によって評判が悪くなっていますが、欧米とは異なる価値観の持ち主であることを知らねば、彼の言動は理解できないと思われます。

 

例えば、昨日、サンクト・ペテルブルグで開催された第25回国際経済フォーラムでの彼の演説は興味深いものでした。

 

 

なぜなら、その中で「一極支配の世界の秩序が終わった」と宣言したからです。

 

彼は演説を通じて、ヨーロッパがアメリカに言われるまま、ロシアへの経済制裁を加速させてしまった結果、「自立することができなくなっている」と強い口調で諫めました。

 

エネルギー源も食糧や肥料などもロシアから調達できなくなり、「ヨーロッパは命運が尽きるだろう」と警告を発したのです。

 

実は、そうしたプーチンの強気の発言に根拠と自信を与えているのが、現代のラスプーチンと異名を取るアレクサンドル・ドゥーギンに他なりません。

 

 

日本ではあまり知られていませんが、ロシア正教ともつながりのある政治思想家で、プーチンが頼りにするカルト的な宗教家でもあります。

 

実は、この人物こそ今回のウクライナへの軍事侵攻を「聖戦」と位置づけ、「ロシアが新たな世界秩序を形成する第一歩だ」と宣言しているのです。

 

ドゥーギンは「資本主義、共産主義、ファシズム」はいずれも歴史的使命を終えたもので、今こそ「第4の政治理論」が必要と説いてきました。

 

それによれば、役目を終えた3つのシステムの優れた部分だけを統合し、新たな宗教と精神的価値観を踏まえた「第4の哲学」の誕生が待たれるが、その生みの親に最も相応しいのがプーチン大統領と言うわけです。

 

何やら薄気味悪い予言者の見立てのようにも聞こえます。

 

とはいえ、「現代のノストラダムス」と呼ばれた、盲目の予言者ババ・ヴァンガからも似たような「プーチン待望論」が語られ、大きな話題となりました。

 

ドゥーギンによれば、「キリスト教文明はもはや存在しない。リベラリズム、LGBT文化、人工知能、金銭資本主義に翻弄され、質より量を求める世界に陥ってしまった。今こそ、腐敗したキリスト教に見切りをつけ、イスラム教、ロシア正教、儒教や仏教などあらゆる教えを一体化する多元化宗教を追求する時代」とのこと。

 

確かに、そうした多元化の世界が実現すれば、対立や戦争などもなくなるかも知れません。

 

果たして、独裁者と目されるプーチン大統領にそうした新世界をもたらすパワーが備わっているのでしょうか。

 

確かに、欧米や日本からの制裁を全く意に介せず、我が道を行く姿勢を強める一方のプーチン大統領です。

 

今後の言動から目が離せません。

 

 

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