イーロン・マスク氏が中国礼賛に走るワケ | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

イーロン・マスク氏が中国礼賛に走るワケ

世界1の大富豪の座を射止めたイーロン・マスク氏ですが、その裏付けは電気自動車「テスラ」の株価に他なりません。

 

何かと物議を醸す発言で知られるマスク氏。

 

最近も「このまま行けば、日本人は地球上から消滅するだろう」と少子化に歯止めがかからないわが国をおちょくったものです。

 

そんなマスク氏ですが、中国に関しては何とほめちぎっています。

 

今週も中国版ツイッターと言われる「ウェイボ」に投稿し、「再生可能エネルギーや電気自動車の分野では中国が世界をリードしている。中国人労働者はアメリカ人より何倍も働き者で、頭もメチャクチャ良い」とべた褒めしていました。

 

実は、テスラにとって中国市場は最も大切な存在なのです。

 

昨年も同社の電気自動車は100万台以上が中国では売れました。

 

しかも、世界最大の電気自動車製造工場は上海にあるのです。

 

新型コロナウィルスの影響でテスラの上海工場「ギガ・ファクトリー」も一時閉鎖を余儀なくされたようですが、ロックダウンの解除よりも早く工場での生産が再開しています。

 

第2工場も建設中とのこと。

 

中国では電気自動車や水素燃料電池車は昨年だけで300万台以上が売れており、その先頭を走っているのがテスラというわけです。

 

一時期、テスラの車に搭載されたカメラはスパイ目的に使われている疑いが指摘され、中国の政府機関や軍の関連施設への乗り入れが禁止されました。

 

また、ブレーキがよく故障し、事故が頻発しているとのクレームも寄せられたものです。

 

しかし、イーロン・マスク氏本人が中国に乗り込み、政府や党の幹部とねんごろな関係を築き、そうした批判を封じ込めることに成功しました。

 

 

というのも、ウクライナ戦争でマスク氏は「スターリンク」と呼ばれる通信衛星網を通じて、ロシア軍の動きをアメリカ経由でウクライナ政府に提供しており、これがウクライナ軍を大いに助けているのです。

 

 

このことを知って、中国政府はマスク氏から宇宙関連技術のノウハウを入手しようと動き始めています。

 

それを逆手に取って、巧みに中国政府に食い込んでいるのがマスク氏流の交渉術。

 

要は、中国政府とがっちり手を結ぶことによって、マスク氏は巨大な中国市場を手に入れようとしているわけです。

 

日本を茶化しながら、中国に媚びを売り、世界最大の電気自動車市場を自由に操ろうという魂胆が透けて見えます。

 

日本の自動車メーカーにはマネのできない裏技、寝業師と言えるでしょう。

 

 

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