異常な熱波に襲われるインドとパキスタン
ここ数日、インド亜大陸は44度を超える異常気象に襲われています。
モディ首相曰く「過去122年の記録が塗り替えられた」と述べ、「厳重注意」を促しました。
通常、5月以降になると気温が徐々に上がるのですが、今年は前例のない事態に突入しています。
首都ニューデリーでは人も動物も暑さに参っている様子です。
首都動物園の虎は水の中に身体を沈めて暑さをしのいでいます。
冷房用の電気需要もうなぎ上りで、発電所の能力がパンクし始めており、経済にも支障が出ることは間違いありません。
インドの気象庁によれば、「通年より地中海方面から流れ込む熱波の到来が早いため」とのこと。
加えて、森林の伐採や都市のコンクリート化や人口の密集、自動車の急増など、様々な要因が重なったと見られます。
もちろん、最大の原因は「地球温暖化」であることはインド政府も認めているところ。
インド政府は2015年以降、外気温が高い時間帯には屋外での労働を禁止する法律を制定しました。
しかし、「焼け石に水」のようです。
同じような熱波は隣国のパキスタンでも似たような問題を引き起こしています。
山火事も発生しているようで、特に貧困層の多い地域では既に死傷者が急増中とのこと。
インド政府は戦時下のウクライナに衣料品や医薬品を送っていますが、自国内でも支援が必要な緊急事態に陥ってしまいました。
来月24日には日本で「クアッド」の首脳会議が開催されるため、モディ首相も来日が予定されています。
先に日本政府が自衛隊機でウクライナへの支援物資を輸送する計画を立て、インド経由を想定していましたが、インド政府による「ドタキャン」でアラブ首長国連邦(UAE)経由へと計画変更を余儀なくされたものです。
インド政府によれば「民間機はOKしたが、自衛隊機とは聞いていなかった」とのこと。
ロシア寄りの外交姿勢を保つインドに対して、日本政府は事前のすり合わせを十分に行っていなかったと思われます。
岸田首相は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を外交の柱として掲げているわけですから、熱波に苦しむインドへの支援も含めて、相手に配慮した政策を進めて欲しいものです。
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